あなたが投資と聞いてまず始めに思いつくのは何でしょうか?不動産投資?それとも投資信託?投資ファンドという方もいらっしゃるかもしれません。
でも、投資と聞いて真っ先に思いつくのは「株式投資」という方が最も多いのではないでしょうか。それほど「株」というものは、みんなに身近な存在だからでしょう。
「株」って何なのか?と聞かれたら、どれだけ多くの方が正確に答えられるでしょうか。
株や株式投資に興味があっても知識がなかったり、詳しいやり方が分からなかったりする方が多いでしょう。
また、バブル崩壊・ライブドアやリーマンショックなどでの株価の暴落・自殺や全財産を失ったというようなニュースから、マイナスのイメージを持っていたり、投資をためらったりしている方も多いと思います。
そこで今回は「高校生でも5分でわかる!初心者のための株講座」と題して、株式投資を始めるための基礎知識をゼロから分かりやすく解説します。
実際に株式投資を始める流れまで解説しますので、すぐにネット証券などの証券会社に申し込み株式投資をスタートすることができます。
記事をお読みなって、実際に「株式投資を始めてみたい!」と思われたら、早速口座を開設してみてはいかがでしょうか?
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①株って何だろう?高校生でも分かる株のしくみ
まずは、株のしくみから解説していきます。
株のしくみ
株とは、簡単に一言で言えば「会社の一部」ということになります。会社は事業を興し運営し利益を生み出すために、土地を購入・建物を建てる・人を雇う・材料を仕入れるなど、多額のお金が必要になります。
そうした多額のお金を、1人の人が全て出すのでは負担やリスクが大きくなり過ぎます。そのため、会社を所有する権利を分割したものを「株」と呼び、その株を多くの人に買ってもらうしくみが「株」や「株式会社」のしくみです。
こうすることで、多額の資金を持っていない多くの人たちから少しずつお金を集めることができ、一人ひとりの負担やリスクを小さくすることが可能になります。
つまり、株を持つということは会社を所有するということと同じことなのです。あなたが株を1株でも所有すれば、トヨタや東京電力などの超大会社でも、あなたがオーナー(の一部)であると言えるのです。
株主になれば、会社の事業展開や重要な決定をする「株主総会」に出席し、出資した額に応じて意見を述べたり意思決定に参画したりする権利を持つことができます。
また、会社に出資して株式を取得すると、会社が成長して利益が出た場合に配当と呼ばれる分け前を受け取ることもできます。
株の始まり
会社の所有権を「株」という単位で細かく分割し、その株を多くの人に買ってもらい、多額の資金を持っていない多くの人たちから少しずつお金を集めることで、結果として会社は大きな資金調達をすることができます。
この「株」あるいは「株式会社」のしくみは、17世紀ごろのオランダで「東インド会社」という貿易会社が初めて行ったしくみと言われています。
当時はいわゆる大航海時代。ヨーロッパの様々な国々から出港し、難破や海賊の危険をくぐりぬけてアジアの香辛料を持って帰ることができれば、莫大な利益を上げることができました。
しかし、船の建造費や航海費用・航海中の事故などのリスクを、少数の投資家が負担するのは大変なことでした。
そのため、もし航海が無事に終わらずに期待した利益を出せなかったとしても、お金を出した人達の損失をできるだけ小さくするために、多数の投資家が少しずつお金を出しあうという「株」のしくみが生み出されたと言われています。
もちろん無事に航海から帰ってきたら投資した分に応じて、利益は分配されました。
株でお金を増やすということ
株式投資というくらいですから、株を持つことによって株の持ち主=株主はお金を増やせる可能性があります。
そうした株でお金を増やす方法には、基本的には2つの方法があります。
1:株を持っている会社の利益の一部を配当(分け前)としてもらう方法です。これをインカムゲインと言います。
株式会社=株式を発行した会社は、利益の一部を株主に配分しなければなりません。この配分された利益を配当といい、株主が会社から受け取る分け前になります。
これがインカムゲインです。
2:株式を買った金額より高い金額で売ることでその差額を得る方法です。これをキャピタルゲインと言います。
うまく経営している会社であれば順調に成長し、大きな利益を上げることが可能です。そのため、株主に多額の配当が配分されそうだなと人々は期待します。
そういった期待されるような会社の株価は上がっていくため、買った株価より高くなったときに株を売却すれば差額が儲かるという訳です。
これをキャピタルゲインと言います。
一般に「株で儲ける」という場合、このキャピタルゲインの方をイメージされると思います。
②どうやって売買されるのか?株の売買のしくみ
ある会社の株を取得するためには、2つの方法があります。
- 事業を興したり運営したりするために必要な資金調達を行う会社にお金を出資して、出資したお金と引き換えに株を得る方法
- ある会社の株を持っている人から買ったり譲ってもらったりする方法(一般的な株式売買はこちらの方法)
しかし、どこの会社がどれくらいの資金調達をしたいのか、誰がどこの株を売ったり買ったりしたいのか、そうした情報を個人が入手するのは大変です。
また、せっかく株を取得しても会社が倒産してしまっては、インカムゲインもキャピタルゲインも得ることができません。
そのため、こうした情報を集約して、株の売買をなるべく問題なく便利に行うしくみとして、「証券取引所」というしくみが生み出されました。
証券取引所とは
証券取引所とは、株=株式を売買する場所のことです。
証券取引所で売買される株は、決算書(一定時点や一定期間に、事業を通してどれぐらい利益や資産を生み出したかの成績表)をきちんと公開し、一定のルールに基づき経営している会社の株が対象になります。
そのため、証券取引所で取引されている会社の株ならば個人でも経営状況を把握することができ、安心して売買することができます。
証券会社とは
株を買いたい売りたい投資家と証券取引所の仲介役が、証券会社です。
株式の取引には、法律で厳しいルールが決められています。個人が直接証券取引所で株の売買の交渉をすることはなく、資格を持っている証券会社によって株式が売買されます。
わたしたち個人投資家は、証券会社に「トヨタの株を買いたい」とか「東京電力の株を売りたい」という注文を出し、証券会社が実際の売買をやってくれるというしくみです。記事の下で、おすすめの証券会社をご紹介いたします。
株価の決まり方
それでは、証券取引所では実際どのように株価が決まるのでしょうか。
ひとつの証券取引所では毎日沢山の銘柄・種類の株式が売買されていて、常に株価は変動しています。
株価の決まり方は、基本的には一般的なモノの価格の決まり方と同じで需要と供給のバランスで決定されます。
「わたしは100円でその株を買いたい」「いや僕は150円で買う!」「私は200円でも買ってもいい」というように、価格が高くても買いたい人が沢山いると株価は上がっていきます。
逆に、「200円は高すぎる」「150円なら買おうかな」などと、株価が安くならないと買いたくないという人が多くなると、株価は下がっていきます。
株の売買の成立
株を買いたい人と売りたい人が希望通りの価格で結びつかないと、株の売買は成立しません。
一方で、株を買いたい・売りたいという投資家が沢山いると、買いたい値段や売りたい値段はバラバラになることは容易に想像できると思います。
こうした状況で証券取引所は、どのように証券会社からの注文を結びつけているのでしょうか?
基本的には、2つの原則に従って注文を結びつけていきます。
1.一番高い値段の「買い注文」と、一番安い「売り注文」を結びつける
2.同じ値段の注文が複数あった場合は、早い注文を優先する
実際にはコンピューターを活用し、こうした注文の結びつき(取引成立=約定と言います)を常に莫大な量をこなし続けているのです。
③初心者でも安心!株式投資の流れ
それでは、実際に株式投資を始めるにはどんな流れで進んでいくのでしょうか。以下に株式投資を始める流れを解説します。ここでは、便利に株式投資を行えるネット証券でのオンライン手続きでの一般的な流れをご紹介します。
①証券会社に口座を開く
株式投資を始めるには、まず証券会社に決済用の証券口座を開設する必要があります。
1.口座開設の申し込み
証券会社のHPから口座開設の申し込みをします。
株の初心者の方・ネット証券が初めての方は口座開設サポート付きの『ネクシィーズ・トレード』から口座開設をすると、 安心・スムーズに行えますのでオススメです。
2.必要事項の登録
名前や住所・勤務先情報や、出金先の金融機関等をインターネット経由で登録します。
3.必要書類の受取
口座番号や初回ログインパスワードなどが記載された必要書類を受け取ります。
4.本人確認書類の送付
本人であることを確認できる書類を送付します。なお、ネット証券の場合は、書面での返送以外にインターネットでのアップデートやEメールでのデータ送信なども可能です。
※本人確認書類 運転免許証・健康保険証・住民基本台帳カード・在留カード・特別永住者証明書など
②口座に入金する
①で作成した証券口座に入金します。
入金のやり方としては一般的な金融機関における振込と同じです。証券会社や金融機関によっては、振込手数料が無料になるサービスもあります。
③株式を選ぶ
②の口座への入金まで進めば株式を買うことができます。株式を取得した後は売ることもできるようになり、基本的には買う流れと同じです。
ネット証券のHPから、銘柄名やコードで検索することもできますし、様々な視点から注目株が紹介されている中から選ぶこともできます。
④株の注文を出す
買う株を選んだら、証券会社に買い注文(どの銘柄の株を、何株買うか)を出します。
ここで注意するポイントが2つあります。ひとつは、単元株(たんげんかぶ)で、もうひとつは注文方法の「指値注文」と「成行注文」です。
単元株
単元株は、株式取引で売買される売買単位のことで、1株、100株、1,000株が一般的です。
例えば株価が200円で単元株が1,000株の場合、20万円ないとその株を買うことができないということになります。
注文方法
注文方法には大きく2種類あります。
・ 指値注文
指値注文とは、希望する株価(買いの場合は上限の価格・売りの場合は下限の価格)を指定する注文方法です。例えば、「A株を200円で1,000円株買う」とか「B株を1,000円で500株売る」などの注文です。
買い注文「A株を200円で1,000円株買う」の場合は、200円以下の売り注文が出たら約定でき、売り注文「B株を1,000円で500株売る」の場合は、1,000円以上の買い注文が出れば約定できます。
・ 成行注文
成行注文とは、希望する株価を指定せず「株価がいくらでもいいから買いたい/売りたい」という形の注文方法です。
なお、「1,000円まで上がれば成行で買う」「800円まで下がれば成行で売る」という、通常の指値注文とは逆の「逆指値注文」という注文方法もあります。
⑤約定する(取引が成立する)
出した買い注文や売り注文が取引成立すると、株の売買ができます。これを約定といいます。
買い注文の場合約定しなければお金は戻りますし、売り注文の場合は株が売れずに残ります。
④ポイント3点!株式投資を始める前に考えてほしいこと
ここまで、株のしくみや株式投資の流れを解説してきました。記事を読んだあなたが、いざ株式投資!を始める前に、一度考えてほしい点をまとめました。
①株式投資はリスクがある
株式投資を始めるにあたり必ず頭に入れておいてほしいことは、株式投資にはリスクがあるということです。
まず、銀行預金や郵便貯金と違い、株価の値下がりや会社の倒産等により元本割れの可能性があります。
株式発行会社の業績が悪化したり、多くの人がこの先値下がりしたりすると予測すると株価は下がっていきます。また、ライブドア・ショックとなどのように、突発的な事件などで急速に大きく株価を落とすこともあります。もちろん、倒産すれば、価値はゼロになってしまいます。
そこで、リスクがあるということを念頭に、必ず株式投資は余裕資金の範囲内で行うべきです。生活資金を使ったり、借金してまで投資したりするのは、避けるべきです。
②投資目的を明確にしよう
2つ目に考えてほしいことが、あなたがなぜ株式投資するのかという目的です。
単にお小遣いを増やしたいたけなのか、時間をかけて老後の備えを蓄えたいのか、それとも投資で生活するレベルまで達したいのか。
目的は人によって様々ですので、正解がある訳ではありません。ただし、目的達成にあった投資を行うべきです。
時間をかけて老後の備えを蓄えたいなら、ローリスクで長期的な投資を行うべきでしょう。逆に、株式投資のみで生活したいなら、ある程度ハイリスクも許容しなければなりません。
目的にあったリスクとリターンを考える必要があります。
③投資スタイルを決めよう
②投資目的を明確にしようにも関連しますが、あなたに合った投資スタイルを選択するべきです。
投資スタイルは、株式を売買する頻度により、大きく3つに分けることができます。
・デイトレード
1日に同じ株式の売り買いの両方を行う投資スタイルになります。数分あるいは数秒で売買を繰り返すこともあります。
・スイングトレード
買った株を、数日または1週間ほどで売り、利益(または損失)を確定させる投資スタイル。
・中長期の投資
買った株を、数年から数十年保有し、インカムゲインとキャピタルゲインの両方を得ようとする投資スタイル。
投資スタイルをまとめると、下の表のようになります。あなたに合った投資スタイルを選んでください。
投資スタイル | 保有期間 | 株価の変動要素 | 拘束時間 |
デイトレード | 数秒から1日 | 短期的な市場動向 | 長い |
スイングトレード | 数日から1週間程度 | ニュースや決算など | 普通 |
中長期の投資 | 数年から数十年 | 長期的な会社の成長 | 短い |
⑤まとめ
今回は、株式投資に興味があっても、不安や心配で躊躇されているあなたに、「高校生でも5分でわかる!初心者のための株講座」をご紹介しました。
・株のしくみ
・株の売買のしくみ
・株式投資の流れ
・株式投資の前に考えてほしいこと
についてまとめてあります。
株式投資は決してギャンブルではありません。まずは少額から始めることもできますしリスクをできるだけ小さくする投資手法もあります。
どの株が上がるか考えるために、経済や金融の知識も自然に身につくというメリットもあります。
最近ではネット証券も登場し、株式投資のハードルが下がっていますので必要以上に知識不足やリスクを恐れずに、株式投資を初めてみるのもよいでしょう。
株式投資に興味関心のある全ての方に、役立つ記事になれば幸いです。
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