今回は3/21に放送した「池上彰の経済教室 成功企業の戦略を考えるその4」の後半のアマゾンに当たるところを要約をしていきます。
エッセンスのみを抜粋しているので生徒の話などはカットしています。
この記事は4つ目です。1~3つ目は下記を参照してください。
1:池上彰の経済教室 スターバックス 成功企業の戦略を考える
2:池上彰の経済教室 マイクロソフト 成功企業の戦略を考える2
3:池上彰の経済教室 アップル 成功企業の戦略を考える3
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通信販売革命を起こしたアマゾン
アメリカではもともと通信販売が盛んでした。
アメリカは土地が広いので、車で何時間もかけて買い物に行くのは大変だということで、通信販売業者からカタログを送ってもらって、家で買い物をするというのはアメリカでは当たり前でした。
そういった長い伝統の中で「インターネットでものを買えるようにしよう」と考えたのがジェフ・ベゾスなんですね。
いまでこそインターネットでものが買えるようにするというのは当たり前ですが、1990年代のはじめはインターネットは海の物とも山の物ともつかない、こんなものなにになるんだろうという時期にジェフ・ベゾスはありとあらゆるものをインターネットで販売する会社を作りたいと思うんですね。
これが先見の明ですね。
彼はウォール・ストリートの金融機関で働くエリートでしたが、これからはインターネットの時代だインタネットでものを売ることができるはずだと思って当時の高給を捨てて海の物とも山の物ともわからないインターネットでものを販売する会社を作ることになります。
アマゾンが最初に本を選んだ理由
さて、そこで会社の名前をどうするかということなります。いまでこそインターネットで調べればいろんな企業が出てきますが、昔は調べるとABC順ででていたんですね。
そうするとなるべく最初に名前がでてくる会社にしたい、Aで始まる会社にしたい、そこでふと気がついたのがAmazon。
アマゾンといえば世界最大の川です。とてつもなく広い川です。これから世界で最大のインターネットでの販売会社になるんだ、それならアマゾンという会社がふさわしい。そこでアマゾンという名前にしました。
アマゾンは本の通信販売会社というイメージがあるかもしれないですが、今は本以外にいろんなものを買えますよね。
もともと彼はありとあらゆるものをインターネットで売りたいと考えていたんです。でもまずは本から販売しようと考えたんです。
それはなぜでしょう?本だったら在庫管理ができるから?それだけじゃないんです。
彼はもっと冷静だったんです。
まずインターネットが海の物とも山の物ともわからないでしょ?インターネットで商品を頼んで変なものが来たら困るでしょ?ところが本はどこで頼んでも同じでしょ?本であればインターネットで安心して買えるだろうと考えたのです。そこで本から売ることにしようと考えたのです。
それに加えて本にはいい理由があったのです。本には出版社と本屋の間に取次店というものがありました。取次店が出版社から本を仕入れて本屋におろしていたんですね。
取次ぎ業者が出版社にお金を払うために売れた本のお金を請求しますね。本が売れてから請求が来るまでの間、何ヶ月間か時間があるんです。ところがアマゾンで本が売れるとクレジットカードで決済するでしょ?すぐに現金が手元に来る。アマゾンで本を売ると直ちに現金がはいってくるのにお金を払うのは何ヶ月間か時間がある。
それならいつでも手元に現金がある、いつでも仕入れがしやすい。だから本を選んだんですね。
本を販売して、うまくいったから他のものを売っていこうとしたのではなく、最初からありとあらゆるものをインターネットで販売しようというビジョンがあった。でもそれはいきなりはできないから本から始めたということになるんです。
そしてインターネットで本を頼むと本よりも大きな箱で届きますね?一冊や二冊でも大きな箱できます。5冊くらいだとはるかに大きな箱で来る。
どうしてこんなことをするのでしょう?
アマゾンは在庫管理をするなかで企画を統一することが大事なわけですね。
ものの大きさによってそれぞれお違うダンボールを用意していたら効率が悪くなるんです。
そこで一冊でも何冊でも同じ段ボールで送ることによって在庫管理が楽になるんですね。
アマゾンが創りだした理論とサービス
ロングテール理論
Amazonのビジネスで非常に特徴的なこと、それはロングテールというものがあります。
ロングテールとは右側に長く伸びていくのでロングテールと言われます。
左側のベストセラーはたくさん売れる。普通の書店にたまにしか売れない本は置いておけないでしょ?だから本屋にはベストセラーしか置けないんです。欲しい本が見つからないということがある
しかしAmazonなら超巨大な倉庫に在庫がありますから検索をすれば売れるですね。
一つ一つではほとんど売れないけど全体で見ればたくさん売れる、それがロングテール理論です。
Amazonはまさにロングテールでビジネスをしているんです。
インターネットでいろんなものを買うというのは色んな所でやっています。しかしアマゾンがやっているのは様々なところで工夫があるんですね。
ワンクリック購入とおすすめ紹介
例えば一度商品を買ってクレジットカードを登録しておけばワンクリックで買えるというものがあります。一度登録しておけばワンクリックするだけで買えるので楽なんです。
Amazonはこの方法を発見して特許を取りました。他の起業が同じことをやろうとしても特許権侵害になるからできないんですね
アマゾンがいち早くワンクリックで買うというビジネスを発見したんですね。
あと、アマゾンで特徴的なのが一度商品を買うとその後定期的におすすめの商品がでてきますね。買った本をコンピューターが分析をして、きっとこの人はこんな本にも興味があるのではないか?というおすすめ機能を作ったのもアマゾンなんです。
アフィリエイト
あと、アフィリエイトを作ったのもアマゾンです。アフィリエイトは成果報酬型広告と言われます。
いろんな人がブログで本のおすすめをやっていますね。そのブログを読んで私も買いたいなと思ってクリックするとアマゾンに飛びます。そこで本を買うと本をブログに書いた人に紹介料が入るんですね。
中には本が好きな人でなく、あきらかにアフィリエイト狙いのブログもたくさんあります。いっぱい本を並べておいてクリックして買ってくれれば私のところに手数料がはいりますから。という感じでね。
他の人におすすめをしてもらう仕組みを作ったわけです。
マーケットプレイス(古本を売ることによる手数料)
あと、マーケットプレイスというものがあります。
マーケットプレイスは古本やCDを買うことができます。新刊がないと古本で買うことができるんです。
古本を買うってことはアマゾンの売上にはなりません。しかし、他の業者の古本を買うと手数料がアマゾンにはいってくる。
結果的に本がほしい、アマゾンで検索すれば欲しい本が手に入るという仕組みにして利益をあげるというのを作ったのもアマゾンなんです。
アマゾンで街の本屋が潰れていく
一方、アマゾンが拡大することで街の本屋さんが消えていくという問題もあります。
なんとフランスでは反アマゾン法ができました。
アマゾンでは本を注文すると配送料が無料になります。アマゾンの配送料無料で街の本屋さんが打撃をうけるので配送料無料のサービスは認めないという法律がフランスで出来たんです。
街の本屋さんを大切にしようという動きも出てきているんですね。
アマゾンで便利になりましたが街の本屋さんが次々と消えていくという弊害もあるんです。
まとめ
成功企業には成功した様々な要因があります。
過去の偉人たちの失敗を学ぶことによって自分の失敗を回避することができます。こういう情報は経営者であれば常に仕入れておきたいものですね。
記事一覧
1:池上彰の経済教室 スターバックス 成功企業の戦略を考える
2:池上彰の経済教室 マイクロソフト 成功企業の戦略を考える2
3:池上彰の経済教室 アップル 成功企業の戦略を考える3
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