20代で起業を志す若者が日本政策金融公庫を100%活用する方法

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大学生といえばサークル活動とコンパとアルバイトに明け暮れ、就職活動の時期になったら必死に就活をがんばり、無事に内定がおりたら卒業まで遊びまくる・・・。 そんな若者が多い中、20代ですでに一国一城の主を目指すという人生を計画している人もたくさんいます。あなたもその一人かもしれませんね?

でも、そんなにたくさんの若者が就職せずにいきなり起業して成功しているといっても信じられないかもしれませんね。

例えばですか?そうですね~、日本人におなじみで有名なのは孫正義さんでしょう。 孫正義さんのすごさをあらわすエピソードがあります。

ある日、自分が発明した音声付き電子翻訳機をシャープに売り込み(これだけでもすごいですが!!)、ふとゲームセンターに立ち寄った孫さん。そこで目にとまったのが、かつて一世を風靡しながら粗大ゴミになりかけていた「インベーダーゲーム」。

日本でブームが去った「インベーダーベーム」をアメリカに売ったら儲かるのでは、とひらめいた孫さんは、もともと一台100万円もしたゲーム機本体を一台5万円で買いたたき、それをアメリカに輸出して大きな利ざやを得たのです。 このときの孫さんは、アメリカ留学中の大学生。

このぐらいならちょっとがんばれば、20代のあなたにもできそうだと思いませんか?

孫さん以外にもこんなにたくさんの学生起業家が!

この記事では、20代の若者でも成功しやすい方法をご紹介します。が、その前に大事なお話があります。

20代で起業するために必要な5つの自己チェック


チェック① 本当に起業したいですか?

学生で起業した9割は1年以内に廃業するという事実

まず、少し残酷な事実を申し上げなければなりません。それは、大学生、または卒業後すぐに起業した若者の9割は、1年以内に廃業する、ということです。ただ廃業して職業がなくなるだけならまだましです。中には巨額の借金を負ってしまうケースもあるのです。

廃業する原因は2つ!

なぜ90%もの若手起業家がわずか1年以内に消えてしまうのでしょうか?その理由は大きく分けて2つあります。

1つは、「本気度」が足りないことです。

もう1つは「計画が甘い」ことです。

この2つは起業するのなら絶対に必要です! 「本気度」がないのであれば、普通に就職することをおすすめいたします。 「計画が甘い」のは若くて経験や知識がないので仕方がありませんが、そのまま放置していては失敗が確定しています。後で述べる「創業計画書」の作成するポイントをよく読んでくださいね。

チェック② 自己資本はありますか?

いくら、「起業する気があります!」と本気度を示したところで、経験も実績も、そしてお金さえもない若者が成功するのはとても難しいです。ちなみに先に述べた孫正義さんは常人離れした粘り強さや交渉力があったため、起業に成功したのですが、あなたにそれがあるでしょうか?

「お金がなければ借りればよい」というのは安易な考えです。消費者金融であっても、安定収入のない若者に起業に必要なだけの資金を貸してはくれません。後に述べる日本政策金融公庫から「創業融資」を借りる場合でも、自己資本があることは重要な審査ポイントになります。

20代であればそこまでの資金が貯まりにくいかもしれませんが、ここであなたの「本気度」が問われます。起業を目指すあなたは、サークル活動やコンパ、楽しいだけのアルバイトはほどほどにし、1日12時間働く覚悟が必要です。

例)起業を目指す20代の大学生の一日

時間 スケジュール 所要時間
3時 新聞配達(またはコンビニのバイト) 2~3時間
6時 朝食 仮眠  
8時~17時 大学の講義 (講義がない土日はバイト) 8時間
18時~22時 睡眠  
23時~2時 居酒屋または警備員 2~3時間

いったん新卒で就職して20代のうちに起業したい人であれば、就業時間後にも働くことで12時間労働ができるでしょう。ただし、副業禁止規定などにはご注意を!

例)起業を目指す20代社会人の一日

時間 スケジュール 所要時間
3時 新聞配達(またはコンビニのバイト) 2~3時間
6時 朝食 仮眠  
8時~17時 本業(土日も可能であれば他のバイト) 8時間
18時~22時 睡眠  
23時~2時 居酒屋または警備員 2~3時間

 

チェック③ 融資を受けた場合の返済シミュレーション

夏目漱石の小説「それから」をご存じでしょうか?主人公の「代助」は資産家の息子として働くこともなく、結婚もせず暮らしています。今でいう「ニート」でしょうか。 その「代助」がある日、友人夫婦から借金の申し出を受けます。「代助」はそれにこたえたいのですが、本人は無収入なので兄や兄嫁、父親に借金を申し込みますが、ことごとく失敗します。

その原因は単純です。「どうやってそのお金を返すのか」についてなんの考えもなかったのです。 あなたも、創業融資を受けたり、親や友達にお金を借りる可能性があるでしょうが、そのお金をいつまでに返済するか、その返済シミュレーションを立てることは創業者にとって絶対に必要です。

チェック④ 継続できる仕事ですか?

好きこそものの上手なれ、とは言いますが、自分の好きなことだったら継続できるでしょうか?

例えば、あなたがテレビゲームが大好きで、テレビゲームのソフト開発会社を起業しようとしたとしましょう。果たして「ゲームが好き」というだけでその企業は成功するでしょうか?

テレビゲームのソフト開発会社には、「ポケモンGO」の爆発的な人気で注目を集めた『任天堂』や子どもに人気の高い『バンダイナムコ』、ドラクエなどで有名な『スクウェア・エニックス』などがライバルになります。さらにゲーム開発にはプログラマー、マーケッターなど様々な人の協力が必要ですし、さらにスマホアプリなども新たなライバルとして立ちはだかっています。

そんな相手に何の準備もなしに立ち向かうのは、竜王に「たけのやり」で立ち向かうようなものですよ!

「ポケモンGO」の人気が社会現象に!

チェック⑤ お金の相談をできる専門家はいますか?

一人で起業は絶対にできません!

①~④までのチェックポイントは、実はなんとかなるかもしれません。でも、このチェックポイント⑤だけは、起業に絶対に必要な要素を含んでいます誰の力も借りずに一人だけで起業するのは、絶対にできないと言い切っても良いでしょう!

なぜ専門家が必要か

実際に起業してみればわかることなのですが、会社を運営するというのは、とてもたくさんの手続きが必要なのです。自営業で飲食店を開く場合でさえ、開業時に保健所や消防署などの認可が必要だったり、年度末には確定申告をしなければなりません。ましてやなんの社会経験もない20代の若者が、税金のこと、社員の労務管理、その他の煩雑な手続きを自分一人の力で行うのは無謀ですし、そこを甘く見た人は確実に1年以内に廃業する90%に入ってしまいます。

さて、5つのチェックポイントはクリアできましたか?クリアできている、またはクリアする決意がある方は、いよいよ以下で日本政策金融公庫を100%活用する方法を学んでいきましょう。

日本政策金融公庫を100%活用しよう


創業資金の調達先の63%は金融機関から

開業しよう、となると、どうしても創業資金を調達する必要があります。他の人はどうしているか、気になりますよね。日本政策金融公庫が発行している資料によると、下記の通りになっています

創業資金の調達先 合計1,464万円
金融機関等  63%
自己資金  24%
親族   7%
その他    6%

 

創業資金の実に3分の2が金融機関からの融資なのです。これは年代別の資料ではありませんので、20代で自己資金がない場合はさらに金融機関からの融資に頼ることになるでしょう。

新規開業実態調査

そこで、日本政策金融公庫の出番

金融機関にも様々な種類がありますが、資金が乏しくサラリーマン経験もない、いわゆる「ひよっこ」である20代の若者にお金を貸してくれる、ブラックでない金融機関があるでしょうか?実は、日本政策金融公庫がそれにあてはまるのです!

日本政策金融公庫の特徴として、国の政策として新たに起業する人を支援するということがあげられます。日本政策金融公庫から受けることができる融資は多くありますので、下記を参考になさって下さい。この記事では主に「創業融資」についてご説明します。

日本政策金融公庫の融資制度一覧

「新規開業資金」と「新創業融資制度」

20代の若者で創業融資を受ける場合におすすめなのが、「新規開業資金」「新創業融資制度」です。どちらにも一長一短あります。

「新規開業資金」をうける場合

「新規開業資金」は、担保や保証人が必要ですが、自己資金がなくても融資が受けられるのが特徴です。親などが保証人を引き受けてくれる場合であれば、最大7,200万円の融資が受けられる「新規開業資金」が良いでしょう。

「新創業融資制度」をうける場合

それに対し、「新創業融資制度」の場合は担保や保証金が原則不要なかわりに自己資金が必要です。具体的には創業資金総額の10分の1以上の自己資金が必要になります。 仮に1,000万円の創業融資を受けたい場合は100万円以上の自己資金が必要ということですね。この場合の100万円は、100万円貯金がある、ということでは不十分で、事業のためだけに使えるお金が100万円必要、ということです。

ちなみに、創業したい業種に6年以上勤務したキャリアがあれば、その自己資金も不要になります。例えば22歳で大学を卒業して就職し、6年ほどキャリアを積んでから創業すると、28歳で自己資金なしでも起業できる、ということも可能なわけです。

日本政策金融公庫からの融資を左右する「創業計画書」

このように、20代の若者にとってとてもありがたい日本政策金融公庫の創業融資ですが、その創業融資が得られるかどうか、それを大きく左右するのが「創業計画書」なのです。次の章で、融資を得られる確率が確実に高まるポイントをご紹介します。

初めての創業計画書作成を成功させる5つのポイントと2つの心構え


5つのポイント

ポイント① 収支計画の作成

創業計画書は、「定性面」「定量面」があり、どちらかというと「定性面」が重視されます

「定性面」と「定量面」のちがいについてはこちらで確認しましょう!

収支計画は「定量面」で、お金の使い道や、実際に創業融資を返済できるかの根拠になりますので、わかる範囲でしっかり書いておくことが必要です。ただし、収支計画が多少甘くても、以下で述べる「定性面」が優れていれば融資できる可能性はあります。

ポイント② 申込金額を適切にする

例えば、あなたが友人から借金の申し出を受けたとしましょう。その友人には普段から世話になっているので、可能な範囲で貸してあげたいと思い、「いくら貸してほしいの?」と尋ねると、「できるだけたくさん貸して!」と答えが返ってきたとしましょう。さて、いくら貸してあげますか?ちょっと困ってしまいませんか?

それと同じように、日本政策金融公庫に「できるだけたくさん融資して下さい」と言っても、まず確実に断られます。本当に必要で、しかも返済が可能な金額を申し込むべきです。 基準としては

「申込金額」=「事業開始に必要なお金」-「自己資金(他からの借り入れ含む)」

です。

ポイント③ 資金用途を明確にする・・・設備資金、運転資金など

次に、資金の使い道です。先の友人にお金を貸す例でも、その友人が借りたお金を借金返済に使うのか、ギャンブルに使うのかなど使用目的は気になりますよね。 創業計画書には「設備資金」「運転資金」を記載することになります。相手は創業融資のプロですので、事前に必要な物品や施設、事務用品に至るまでできる限り細かく設定しておくと交渉の時に戸惑わずにすみます。

ポイント④返済財源が確保できる

お金を借りる以上、その返済は当然のことながら必要です。「チェック③」でも述べましたが、返済を想定して融資金額を設定しなければなりませんし、それを守る必要があります。

ここで注意したいのが、「助成金・補助金を使って返済する」のはNGということです。なぜなら、助成金や補助金は基本的に後払いですので、返済の財源になり得ないですし、日本政策金融公庫もそのことを熟知していますので、融資は通りません。

ポイント⑤ 創業融資に強い専門家に相談

これは、特に20代の若者であればぜひ必要です。友人や親戚に専門家がいればよいですが、そうでなければ自分で探しましょう。どのような専門家が良いかについては、章をあらためてご紹介します。

2つの心構え

心構え① 人間性・人格の高さ

次に、「定性面」です。創業計画書には「目的・動機」を記入する欄があり、そこに事業を行うにあたってのあなたの熱意が込められているかどうかで融資が受けられる確率が左右されます。融資側としては、この「目的・動機」にあなたの人間性や人格を見て取るのです。 必要な心構えとしては、できる限りピュアな心境で作ることです。

例えて言えば、5歳ぐらいの子どもが真っ白な画用紙に好きな絵を描くような感じです。歳をとればとるほど、子どもの気持ちは失われていきますので、まだまだピュアな心が残っている20代のうちに起業するのは有利なのです。

心構え② お金の管理に普段から気を遣う

もう一つの心構えは、お金の流れはキレイにすることです。これは単に融資を返済することだけでなく、顧客や取引先とのお金のやりとりにもつながることです。友人にお金を借りて踏み倒す傾向にある人は、早急にあらためるべきです。

日本政策金融公庫のより詳しい活用法を専門家に聴く


行政書士

ポイント⑤でも述べましたとおり、日本政策金融公庫を利用して創業融資を受けるには、その道の専門家に聴くのが一番です。そして、一番おすすめなのが、「行政書士」です。なぜかというと、行政書士は「会社設立」や「許認可」といった、会社を起業する時に必要な業務を行う士業だからです。

行政書士の中には、そのような行政書士本来の仕事に、創業支援のコンサルタントを組み合わせている人もいますので、そのような行政書士は20代で社会経験がまだまだ乏しい人にとっては心強い味方になります。

その他

税理士

行政書士以外にも、創業融資の相談に乗ってくれる専門家はいます。まずは税理士です。税務に関する書類作成や相談などは税理士が優れています。その反面、創業に関してはあまり詳しくない税理士が多いのが実情でもあります。

社会保険労務士

次に、労務関係には欠かせない社会保険労務士も相談に乗ってくれるかもしれません。従業員を雇用するのであれば、労働保険や社会保険の加入について社会保険労務士に相談する必要があります。ただ、税理士と同様、創業して以降の業務が多いので、創業時にはあまり強くない傾向にあります。

20代で起業するなら、本気になろう

どんな分野でも、成功したいなら本気になることです。2016年のリオデジャネイロオリンピックでは日本選手団が過去最高数のメダルを獲得しましたが、それも本気でその競技に人生をかけているからこそでしょう。

もし、これまで書かせていただいた日本政策金融公庫への融資の申し込みや、そのための専門家の活用を「めんどうくさい」と感じられているのであれば、あなたの本気度はまだ甘いと思われます。自分一人では決して起業は成功しませんし、自分が本気になれば周りもついてきてくれます。日本政策金融公庫の融資担当者も、あなたが本気かどうかを敏感に察知しますよ。

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