「資格があれば月収も上がるのに…」と考えたことはありませんか?新たな資格を取得すれば、キャリアアップやスキルアップにつながり、毎月の収入を増やせる可能性があります。ただし、闇雲に行動すると大きな失敗をしてしまう恐れがあるので、事前にしっかりと計画しておく必要があるでしょう。
そこで今回は、お金になる資格、かつ難易度が特に高くない資格をご紹介します。
資格を取るためには?
資格を取るためには、日々の仕事が終わった後に勉強をする時間を作らなければなりません。資格と言うのは、勉強をせずに取れるものではなく、日々の努力が実って取得することができるものです。
資格の勉強方法については、独学でも専門学校に通ってでも取ることができます。しかし、独学で学んだ場合は、分からないところは自己解決しなければならず、勉強が計画通りに進まない恐れがあります。それに対し、専門学校で学んだ場合は、授業の時間に縛られてしまうため、日々の仕事が溜まりやすくなってしまう危険性があります。また、費用も大きくかさんでしまうでしょう。
このように、資格取得を目指す方法によって、合格できる可能性や日々の負担は変わってきます。まずはこのことを踏まえた上で、今後の計画を立てることが大切になります。
ここまでを理解したら、いよいよ以下で具体的な資格について見ていきましょう。
【資格その1】FP(ファイナンシャルプランナー)
・FPとは
FPとは、お金や保険、相続などと言ったお金に関するあらゆる分野のエキスパートのことを指します。FPの能力を測る資格は複数ありますが、興味のある方は国家資格である「FP技能士」の取得を目指してみると良いでしょう。
この国家資格は3段階に分かれており、3級・2級・1級という順番で難易度が上がっていきます。初めて挑む方は3級から徐々にランクアップすることをおススメします。なお、FP技能士は1回取得してしまえば、生涯有効な国家資格となります。
FP2級技能士の資格を取得した場合、日本FP協会が主催する「AFP」の資格認定講習を修了すれば、AFPの資格も取得することができます。また、AFPの上位資格であるCFPは世界的な資格ですので、AFPの認定研修を受けた後に、CFP認定試験を受けて合格して必要要件を満たせば、世界的に活躍することのできるFP資格を手に入れることができます。
・FPの試験の難易度は?
FP試験の難易度ですが、3級は比較的簡単です。3級レベルは入門編ですので、合格率は50%~70%と少々高めになっています。しかし、3級はあくまでも「入門編」ですので、3級の資格を持っていても大きな収入にはつながりません。
おすすめは2級です。2級は専門的分野の知識が問われますので、3級に比べると難しくなります。しかし、合格率は35%と他の国家資格に比べ、高い合格率となっています。
また、2級であれば専門的な分野を問われるので、実務でも役立てることができます。それに加えて、先述したように日本FP協会の認定研修さえ終わらせてしまえば、AFPの資格も手に入れることができ、給与アップも期待できます。
・勉強法は?
FPの資格を取るためには、どうすればいいのでしょうか。FP2級に関する勉強方法としては、「ひたすら暗記」です。一例をあげるのであれば、「年金の計算方法」や「税金に関する問題」などの専門知識が求められます。
おすすめの勉強方法は、通信講座です。通信講座であれば、仕事から帰ってきても少しずつ自分のペースで進められるので、時間が無い方にはピッタリです。また、通信講座によっては、課題添削なども行ってもらえるので弱点克服に繋げやすく、初めて勉強する分野でも安心して学んでいくことができます。
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また、専門学校に通って学ぶ方法も考えられます。しかし、専門学校の場合、仕事が忙しい日であっても通わなければなりません。専門学校を否定するわけではありませんが、忙しい方がFPの資格を取得する方法としては、不向きな勉強法と言えるでしょう。
【資格その2】社会保険労務士
・社会保険労務士とは
社会保険労務士とは、社会保険に関する手続きや加入などの代行をする、社会保険に関するエキスパートです。社会保険の中には、今後増加してくるであろう「年金」などの手続きも含まれてきており、少子高齢化社会と言われる日本では、需要が増える可能性が高い資格と言えるでしょう。
・社会保険労務士の難易度
社会保険労務士になるためには、試験に合格する必要があります。社会保険労務士は国家資格であるため、合格率が高いとは言えません。しかし、法律系の国家資格の中では、合格率が比較的高くなっています。
合格率は、10%前後と低いように見えますが、司法書士や弁護士の合格率と比べると高くなっています。社会保険労務士になるには、法律関係をすべて理解しなければならず、特にお金に関わる法律は毎年のように改正されているため、間違った知識を与えないためにも、改正されたら覚え直す必要があります。
・社会保険労務士はどこで役立つ?
ここまでを読み進めて、「社会保険労務士ってどこで役立つの?」という疑問を持つ方もいるでしょう。役立つ場所は、主に「企業」となります。
社会保険労務士の試験で問われる問題の中には、「雇用保険法」や「厚生年金法」など企業に関わってくる法律も存在します。そのため、企業内に社会保険労務士の資格を持っている人が居れば、企業側としても外部から専門家を招き入れるよりコストダウンすることができるので、重宝されるいうわけです。このように、社会保険労務士の資格は社内で活かすことができ、特に人事や総務などと言った部署では活躍するでしょう。
・勉強法は?
やはり、社会保険労務士も勉強が必要な資格であり、勉強法は独学・通信講座・専門学校の3択に絞られます。独学の場合、試験対策の本を買って勉強をする方法が主流となりますが、社会保険労務士は法律関係の内容が非常に多いため、独学では混乱しやすいというデメリットがあります。
次に、通信講座です。通信講座は、手厚いサポートをしてくれるところもあれば、教材を渡すだけの講座もあります。通信講座は対面式ではないため、どのような勉強をするのかという点については、実際に教材が届いてからでないと分かりません。
そのため、サンプル教材を送ってくれるような通信講座を利用し、まずは内容を確認するところから始めてみると良いでしょう。
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最後に、専門学校です。専門学校であれば、授業の時間が決められている関係上、「行かなければいけない」という義務感から強制的に学ぼうとします。しかし、時間とお金がかかってしまうため、場合によっては投資額を回収できないリスクも背負うこととなります。
上記の3つの方法を比較し、自分に合った方法を慎重に選びましょう。
【資格その3】ITパスポート
・ITパスポートとは
ITパスポートとは、経済産業省が実施している資格であり、国家資格にあたります。ITは、今後の日本社会に最も欠かせない分野のひとつと言われており、このITパスポートと言う資格を手にすることができれば、これを皮切りに情報処理技術者として給与を上げていくことができるとされています。
しかし、情報処理技術者の中にはさらに難しい試験もあり、ITパスポートは情報処理技術者の中で最も易しい資格です。ただ、持っているのと持っていないのとでは大きな差ですので、「入門編だから取るのを辞めよう」ではなく、積極的に挑戦することを考えてみましょう。
・ITパスポートの難易度
実は、ITパスポートは学生でも取ることができ、就職の際に一歩リードできる資格と言われています。合格率も約40%と高く、基礎的な知識や経営に関する知識が問われるので、難易度は高くないとされています。
しかし、ITパスポート自体は、持っていても意味を成さない資格になる場合があります。では、なぜ今回ITパスポートをおすすめしたのかと言うと、ITパスポートを皮切りに情報処理技術者としての資格を多数取得する道を目指せるためです。
情報処理技術者のほかの試験は、年に1回~2回程度実施されています。ITパスポートを持っていれば、ほかの試験でも基礎がある前提で勉強を進められるため、理解度を深めることができます。基本情報処理技術者、応用情報処理技術者などの資格を取得すれば、キャリアアップを目指せる可能性も出てくるでしょう。
・勉強法は?
ITパスポートの勉強は、独学でも十分です。と言うよりも、独学で取得できなければ、ほかの資格の取得は難しいと言っても過言ではありません。ITと聞くと難しいようなことを連想しますが、実際はそこまで難しくなく、初心者でも取りかかりやすい内容となっています。
具体的な勉強法としては、過去問を解いて、分からないところを調べてまた過去問を解いて…これの繰り返しです。この繰り返しは、高校受験や大学受験の時にやったという人も多いのではないでしょうか。勉強方法はそこまで変わるものではありません。要は、「受かりたい」というやる気次第です。
もし、不安なのであれば、通信講座なども用意されています。通信講座によっては、一定期間のサポート期間が設定されており、添削課題をこなすことで弱点を克服することも可能です。通信講座の場合はお金がかかりますが、分からないところを徹底的に潰して学習することができます。
【資格その4】日商簿記
・日商簿記とは
日商簿記とは、経理系の資格で会社の会計に役立てることのできる資格です。株式会社は、毎年必ず貸借対照表や損益計算書を公表しなければなりません。日商簿記の資格を持っていれば、それらの内容をすべて紐解くことができ、「あの会社はこういう状態なのか」といったことを、財務関係から把握することができるようになります。
日商簿記の階級は、細かく分けられています。4級・3級・2級・1級の順に難しくなっていき、1級は公認会計士の資格を目指す人たちが取るようなレベルとなっています。一般的なサラリーマンの方が持っておくには、2級または3級で十分です。
・日商簿記の難易度
4級に関しては、勘定科目による仕訳ができる程度の「簿記の入門編」となります。簿記に関する基礎知識が問われるだけですので、きちんと勉強をしていれば4級は取らずに3級に進むことができます。
3級では、先ほどご紹介したように貸借対照表などから、その会社の経営状況を把握できる程度までの知識が問われます。この際、計算などが必要になる場合がありますが、「計算が苦手!」という方でも安心してください。電卓の使用が許可されていますので、暗算などをする必要はありません。
2級については、商業簿記に加え、工業簿記も範囲に含まれます。商業簿記は、3級までの知識に加えて応用問題も含まれてきます。工業簿記は、商業簿記と似ていますが、細かい点で異なります。きちんと学習していれば取れるレベルですので、最初から諦める必要はないでしょう。
1級に関しては、商業簿記と会計学・工業簿記、原価計算が含まれた難しい試験となります。サラリーマンの方が経理部に入って月収を5万円アップさせたいというのであれば、2級まで持っておくと良いでしょう。
・勉強法は?
簿記の勉強方法は、参考書やドリルを演習して実践形式に慣れることです。簿記の場合、ある程度パターンが決まっています。そのパターンを覚えて慣れることで、合格率をグッと上げることができます。
闇雲に勉強するのではなく、決まった時間にコツコツと勉強していくことで成果は出ます。書店などで売っている参考書でも良いですし、通信講座や専門学校で学んで試験に臨んでも構いません。
簿記は、一度興味を持ってしまえば楽しめる分野ですので、興味のある方は時間がある週末にまとめて勉強するなどして、取得を目指してみましょう。
まとめ
いかがでしたか?この記事を読むまでは、「月収5万円アップは夢のまた夢」と思っていた方も多いのではないでしょうか。
資格と言えば「学生の頃に取得する」といったイメージを持っている方も見られますが、実際に働きながら資格を取得するケースは珍しくありません。特に、今の自分が関わっている仕事と関連のある資格を目指せば、効率よくスキルアップを目指すことができるでしょう。
最初から諦めず、自分にぴったりな資格を見つけて取得を目指してみましょう。